政府は2024年12月に現状の保険証を廃止し、マイナ保険証を一本化する考えを示しました。
しかしマイナ保険証のトラブルは多く、利用率は低迷して使用している人は多くありません。
いったいどんなトラブルが多いのか?マイナ保険証のメリット・デメリットは?
一本化についての詳細も紹介していきます!
マイナ保険証の一本化!?
政府は、2024年12月2日から従来の健康保険証を廃止してマイナ保険証を一本化していく考えを示しました。
岸田総理も次のように言及しています…
「利用率についても今年に入って増加傾向にありますが、いずれにせよ更なる底上げが必要である。国民への周知・広報の取り組みを行いながら、マイナ保険証の利用促進を積極的に推進してまいります」
マイナ保険証は強制でないとは言え、12月に健康保険証が廃止されてしまったら実質強制のようなものですよね…。
しかし、12月2日以降既存の健康保険証が医療機関で使えなくなるという事ではなく、最長1年まで使用することができるようです。
また、マイナンバーカードを保有していない人や健康保険証との紐づけをしていない人に対しては
「資格確認書」というものが発行される予定で、これにより保険診療を受けることができるようです。
まだ確実に決定していないとはいえ、この方針が変わる可能性は少ないといえるでしょう。
マイナ保険証のトラブルとは?
現行の健康保険証が12月で廃止するのも関わらず、未だに全国のマイナ保険証利用率は6.56%。
利用率が少ない理由として、マイナ保険証利用による医療機関でのトラブルが約6割に上るという多さに使うメリットよりもリスクが大きいとしてマイナ保険証を利用する人が少ないのが現状です。
どのようなトラブルが起きているかというと…
①保険者情報が正しく反映されていない
②他人の情報が紐付けられていた
③名前や住所の間違い
④カードリーダーでエラーがでる
⑤負担割合のくいちがい
など様々なトラブルが起こっているようです。
マイナ保険証のメリット・デメリット
メリット
①医療機関での受付自動化
現行の保険証は受付でスタッフに保険証を提示し、スタッフが本人確認や情報確認などを手作業で行っています。
しかし、マイナ保険証は受付の顔認証付きカードリーダーにマイナンバーカードにかざすだけで本人確認などを行えて受付をスムーズに行うことができます。
②保険証の更新不要
転職や就職、引っ越しの際にはそれぞれの団体が健康保険証を発行しているため、健康保険証の更新手続きを行った後に新しい健康保険証が届くまで待つ期間がありました。
マイナ保険証ならば、健康保険の加入手続きが終わればすぐに使用することができるため保険証が届かないと不安になることもありません。
③医療機関の窓口で限度額以上の支払い不要
日本には自己負担額が高額の場合に払い戻される制度(高額医療費)がありますが、限度額適用認定証を事前に取得して提示すれば自己負担限度額以上の金額を窓口で支払う必要はありません。
しかし、申請が間に合わないと高額な金額を払わないといけません。
マイナ保険証は、限度額適用認定証の手続きをしなくても自己負担限度額以上の支払いが不要になります。
一時的な支払いとはいえ、窓口で高額な支払い不要なのは金銭面でありがたいですよね!
マイナポータルから過去の診療を可視化できる
マイナ保険証を利用することで、スマホアプリ「マイナポータル」から過去の診療を閲覧することができます。
また、医師への情報提供に同意することで診療データを共有することで初めての病院でもデータに基づき医師の判断材料になると共に適切な診断・処方を受けられます。
医療費控除の確定申告自動化
医療費控除を受けるためには確定申告を行わなければいけませんが、かなりの手間と時間がかかります。
しかし、マイナ保険証を利用しマイナポータルをe-Taxと連携することで金額の計算を自動化することができます。さらに計算が反映された確定申告書をそのまま提出できるため、確定申告の手間や時間を大幅に削減されることができます。
デメリット
①マイナ保険証を利用できる機関に限りがある
2023年4月に医療機関にマイナ保険証が利用できるシステムの導入が義務付けられました。
それにより利用可能な医療機関が増加したものの、まだ利用できない医療機関も存在します。
②個人情報漏洩
前述でも記載したようにマイナ保険証の利用にトラブルが多発し、他人の情報が紐づけされるというトラブルも実際に起きています。
そのため、個人情報の漏洩リスクは絶対にないとは言いきれません。
今後どうするべき?
トラブルも多く、マイナ保険証利用のメリットもありますが個人情報漏洩のリスクなどを考えたらマイナ保険証を利用したくないという方は多い事でしょう。
しかし現行の健康保険証は廃止になるしどうすればいいのでしょうか…?
2024年12月からマイナ保険証の一本化が確実に確定したわけではありません。
12月に健康保険証が廃止されても医療機関を利用できないということではないので、現状のトラブルが減り個人情報漏洩リスクの対策などができたあとでも良いのではないかと思います。
岸田総理も…
「デジタルとアナログの併用期間をしっかりと設け、すべての方が安心して確実に保険診療を受けていただける環境整備を進めていきたいと考えております」
と発言しているので、今後安心してマイナ保険証を利用できる環境整備を整えていただくことを願います。
まとめ
今回は、マイナ保険証の一本化についてやメリットやデメリットについて紹介しました。
マイナ保険証の一本化についてトラブルが多いことから、医療機関や国民は反対の声が多いようです。
今後、トラブルが起きないような対策など強化されることに期待しましょう!
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